2026.7.10(金)
皆さんこんにちは。
気温も湿度も一気に上がってきて、いよいよ本格的に"日本の夏"が始まったと感じます。
これからの季節は、ただ暑いだけじゃなく、身体にまとわりつくような湿気と、うだるような蒸し暑さが続きます。
最近ちょっと驚いたのですが、日本の夏の不快指数(体感湿度)は世界で9番目らしいです。
あの蒸し風呂みたいな暑さで9位。
まだ上に8つも都市があるなんて、正直信じられません。
そして1位は、バングラデシュの首都 ダッカ。
気温も湿度も桁違いで、体感温度は50℃を超えることもあるそうです。
日本の蒸し暑さでも十分しんどいのに、上には上があるんだと改めて思いました。
さて、今日は商品のご案内ではなく、少し制作の話をしたいと思います。
普段、彫金で 和彫り をしているのですが、最近は花の模様を片切りで彫る練習を続けています。
和彫りは、ただ線を刻むだけではなく、刃の角度、力の入れ方、金属の抵抗、光の入り方まで全部が仕上がりに影響します。
同じ線を彫るだけでも、ほんの少し角度がズレると表情が変わる。
逆に、角度と深さがピタッと揃うと、機械で刻んだような均一な線が出ることもあります。
最近彫った花模文様は、片切りの刃を使って、花びらの立ち上がりや陰影を細かく出す練習をしたものです。
下の画像は3mm程になります。
和彫りは「線の迷い」がすぐに表面に出るので、集中力が切れた瞬間に全部台無しになる。
でもその分、うまく彫れたときの達成感は大きくて、金属の上に自分の手の跡がそのまま残る感じが好きです。
和彫りで「後光留(ごこうどめ)」の表現を試していました。
上の画像は2mm程になります。
写真のように、中心から光が差すような放射状の模様を彫り込む技法で、仏具や和柄の装飾にも使われる伝統的な表現です。
金属の上に光の筋が広がっていくような、あの独特の輝きが好きで、練習を重ねています。
今回の彫りには 毛彫りタガネ を使いました。
毛彫りは細い線を繊細に刻むのに向いていて、後光留のような放射状の線を均一に並べるときにとても扱いやすいタガネです。
線の太さを微妙に変えたり、光の強弱を出したりするのにも向いています。
ただ、毛彫りだけが正解というわけではなく、
片切りタガネでも後光留は十分に彫れます。
片切りは線の立ち上がりが鋭く、エッジが強く出るので、より力強い光の表現になります。
毛彫りの柔らかい光、片切りの鋭い光。
同じ模様でもタガネによって雰囲気が変わるのが面白いところです。
後光留は、ただ線を並べるだけではなく、
中心の位置、線の角度、深さ、光の入り方まで全部が仕上がりに影響します。
ほんの少し角度がズレるだけで光の広がり方が変わり、均一に揃うと金属が本当に光を放っているように見える。
その"揃った瞬間"が気持ちよくて、何度でも彫りたくなる技法です。
同時に小さなモチーフの試作もしていました。 そのひとつが 三日月の彫りです。これも応用すると初めの画像の花模文様を作れます。
ミル打ちの練習です。
小さい丸い球を連続で打っています。リングの淵などに装飾として施す模様です。
和彫りや洋彫りといったスタイルの異なる方法がありますが、私は和彫りにこだわって自身のブランドに取り入れていきたいと思っています。
これからも、制作の裏側や彫りの話など、少しずつブログでも紹介していこうと思います。
蒸し暑い季節ですが、体調に気をつけてお過ごしください。
ではでは。
Akashic Tree
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